福岡県宗像市にある宗像大社(むなかたたいしゃ)は3つの社からなり、玄界灘に浮かぶ宗像市沖ノ島の沖津宮に田心姫神(たごりひめのかみ)、大島にある中津宮に湍津姫神(たぎつひめのかみ)、宗像市郊外の田島にある辺津宮に市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)の三女神がそれぞれ祀られています。
古くから海上交通の守り神とされ、現在でも交通安全の祈願をする人々で賑わう神社です。今回はこのうち陸にあるためアクセスが良く、また三女神が降り立った地とされている高宮祭場がある辺津宮(へつぐう)を訪れました。
鳥居をくぐって心字池にかかる太鼓橋を渡ります。その先に見えるのが神門です。
神門をくぐるとすぐに拝殿ですが、その脇にちょっとおもしろい企画を発見しました。くじ付きおみくじで、500円で引くことができます。
おみくじはとりあえず保留にして、まずは拝殿へ。この左手に手水舎があるのですが、人によってはパワーを感じるのだそうです。鈍感な私には残念ながらわかりませんでした。
拝殿から本殿を撮らせていただきました。
本殿の脇には末社のお社が立ち並んでいました。22の社殿に祀られている末社は全国で121社あるということです。一つのお社に複数の末社の社名が書かれた銘板が掲げられています。
末社の側から本殿を撮影してみました。屋根のカーブが美しい本殿は拝殿と共に国の重要文化財に指定されています。
末社の脇から、三女神の降臨地と伝えられる高宮祭場に向かいます。途中の道は林が続く神秘的な道です。高宮は山の奥なので、坂や階段を5分ほど登って行きます。
高宮にはちょっと変わった細長い絵馬が飾られていました。2本セットで、片方にお願いごとを書いて下げ、もう片方はお守りとして持って帰るというものです。
こちらが高宮祭場です。建物などはなく、舞台のようなものが段になっています。秋には高宮神奈備祭が行われ、幻想的にライトアップされます。
山を下りて戻ってきました。山のふもとには2つのお宮が並んでいます。右側の第二宮(ていにぐう)は沖津宮の、左側の第三宮(ていさんぐう)は中津宮の代りになるお宮で、それぞれ田心姫神・湍津姫神がお祀りされています。
本殿を回り込むようにして、宗像大社から出土した国宝などが展示されている神宝館、三笠宮殿下の歌碑などがあります。神宝館の国宝はちょうど九州国立博物館の特別展のため貸し出し中なので、今回はパスしました。
儀式殿の前まできて、ちょうど一周したことになります。
さて、保留にした福みくじについて再び考えます。何となくここは引かずにはいられないという気がしたので、一口引いてみました。24等の根付が当たりました。
宗像大社辺津宮は周囲は田畑に囲まれたのどかな所ですが、鳥居をくぐると心なしか張り詰めた空気が流れているような、厳粛な雰囲気の場所でした。沖津宮は女人禁制のため訪れることはできませんが、機会があれば中津宮もぜひ訪れてみたいと思いました。
- アクセス:JR東郷駅北口からバスで約10分(宗像大社前バス停下車)
- URL:http://www.munakata-taisha.or.jp/html/sangu_syosai.html