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【柳川市】明治期に建築された観光旅館「御花」を訪れる

福岡県柳川市は旧柳川藩の城下町で、お堀を廻る川下りは名物の一つです。その終着点の一つが観光旅館「御花」で、戦国時代の名将立花宗茂を祖とする柳川藩主立花氏の別邸だった場所に、明治期になって末裔の手によって建築されたものです。

今回はその御花を訪れてみました。

交通手段はいろいろとありますが、柳川は初めてなので船で訪れます。サッパ船でお堀を廻る柳川観光の目玉の一つです。

サッパ船

1時間ほどのんびりと川を下ると御花の下船場に到着。

下船場

立派な洋館が見えます。明治期の建物で、立花家が伯爵となった際に新築されたものです。鹿鳴館様式の流れを汲んでいる白壁の瀟洒な建物です。

洋館

こちらがエントランスです。ここを入ると庭園やレストラン、資料館などがあります。

エントランス

エントランスを入ると「さげもん」と呼ばれる、柳川独特の吊るし雛が飾られていました。お城でお姫様が生まれた際に奥女中から送られたものが起源とされています。それぞれの飾りには意味があり、子どもの健康や長寿などの願いが込められています。

さげもん

2階に上がり、レストランの脇を抜けると大きな和風庭園「松濤園」が見渡せます。国の名勝に指定されている広々とした美しい庭園です。見どころの一つである和館の大広間に面しているのですが、残念ながら改装中のためそちらは見ることができませんでした。

松濤園

こちらは洋館の中です。洋館は宿泊のほか、結婚式なども行えるホールがあります。調度品などは当時のままのものが使われています。

洋館の中

資料館には歴代の藩主が使用した武具や馬具、立花家の記録を収めた古文書などが展示されています。こちらは初代藩主宗茂の着用した甲冑です。

初代藩主宗茂の着用した甲冑

戦国~江戸初期の激動の時代を生き抜き、明治まで続く名家となる立花家の礎を築いた宗茂とその子孫たち。その立花家の脈々と続く歴史を感じさせる興味深いスポットです。

川下りのコースはいつも御花がゴールという訳ではないのですが、駅からバスなども出ているので、柳川を訪れたらぜひ立ち寄ってみてください。