初夏の緑が目にまぶしい5月。新しい生命の息吹を感じるような新緑に誘われて、JR久留米駅付近・筑後川を散策してきました。
JR久留米駅の改札を出て右手、西口から外に出て、
道なりに歩いて5分ほどで見つかる「坂本繁二郎生家」。
坂本繁二郎は明治15年に久留米藩士の子として生まれ、74歳で文化勲章を受章した近代洋画家の巨匠です。「放牧三馬」、「帽子を持てる女」など数多くの作品を残しています。
館内見学には大人200円かかりますが、庭園のみの見学であれば無料なので、まだ柔らかい新葉を通す木漏れ日の中、お庭のお散歩なんていかがでしょうか。
そのまま西へ歩いていくと目の前が開け、筑後川にぶつかります。河川敷の緑と筑後川のきらきらと光る水面がまぶしいです。
この時期は肌寒くなく、また暑すぎず、外でごはんを食べるのにぴったりですね。土手の部分は階段になっているので、腰かけて持ってきたおにぎりを食べるもよし、いたるところにあるベンチでお弁当を食べるのもよし。空気がきれいなのでごはんもおいしく感じますよ。
腹ごしらえがすんだところで、すぐ近くの川沿いにある水天宮をのぞいてみましょう。ジブリ映画に出てきそうな階段をのぼり、敷地内に入ります。
こちら、なんと「全国総本宮 水天宮」。全国にある水天宮はすべてこちらの水天宮を本宮とする御分霊社だそうです。歴史は大変古く、安徳天皇の時代まで遡ります。
壇ノ浦の戦いの後1190年に安徳天皇の母に仕えていた千代という霊験あらたかな女性が、はじめて水天宮を祀り加持祈祷を行っていたとか。古来より水の神として農業や漁業だけでなく子供の守護神や安産の神としても人々の信仰が篤かったそうです。
西鉄久留米駅のように華やかさはないけれど新幹線が止まるようになってますます発展していくJR久留米駅周辺。駅が改装され高層マンションが建っても、筑後川といった自然や水天宮といった神様を大切に日々丁寧に暮らす久留米のよさを再確認できた小旅行でした。